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医療法人 一藤会ふじ眼科クリニック

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目の病気について老視(老眼)目の病気一覧に戻る

老視(老眼、老眼症)は、加齢に伴って眼の水晶体の柔軟性が失われ、近くのものが見えづらくなる現象を指します。通常、40代後半から50代前半にかけて始まることが多く、視力が遠くのものから近くのものに焦点を合わせる能力が低下します。

目の水晶体は、近くの物を見ようとすると形を変えてピントを合わせますが、加齢とともにその柔軟性が減少し、近くの物にピントを合わせる力が弱くなります。これにより、特に本を読んだり、スマートフォンの画面を近距離で見たりするのが難しくなります。

老視【老眼】の主な原因

老視(老眼)の主な原因は、加齢によって目の水晶体と毛様体筋の機能が衰えることです。具体的には、以下のような要因が関与しています。

1. 水晶体の弾力性の低下

水晶体は目の中で光を屈折させ、近くや遠くのものにピントを合わせる役割を担っています。若い頃は水晶体が柔軟で、毛様体筋の働きによって形を変えることができ、近距離でもピントを合わせることが可能です。しかし、加齢に伴い水晶体の弾力性が失われていき、近くの物に焦点を合わせにくくなります。

2. 毛様体筋の衰え

毛様体筋は、水晶体の形を調整してピントを合わせる筋肉です。加齢によりこの筋肉の働きが衰えると、水晶体をうまく変形させることができなくなり、近くのものにピントを合わせる能力が低下します。

3. 水晶体の硬化と厚みの増加

加齢とともに水晶体自体が次第に硬くなり、厚みが増します。これにより、調節機能が低下し、遠くを見るときは問題ないものの、近くの物に焦点を合わせることが難しくなります。

4. 眼の調節機能の低下

水晶体の弾力性と毛様体筋の働きが衰えることで、目の調節機能(遠くから近く、または近くから遠くへのピント合わせ)が弱くなります。この結果、近距離での視力がぼやけるようになります。

5. 遺伝的要因

老眼の進行には遺伝的な要因も関与していると考えられています。両親が早期に老眼の症状を示している場合、自身も早期に老眼を発症する可能性が高くなります。

6. その他の要因

環境的要因

長時間の近くの作業(読書やパソコン作業など)を続けることも、老眼を早める可能性があります。

健康状態

糖尿病や高血圧などの慢性疾患が視力に影響を与えることがあります。また、長期間の薬物使用や目の病気が老眼の進行に影響を与えることもあります。

老眼は、自然な加齢に伴う生理的な変化であり、誰にでも起こる現象です。ただし、加齢の進行具合や目の健康状態により、症状の現れる時期や進行速度は個人差があります。

老視【老眼】の主な症状

・近くのものがぼやけて見える

・本や細かい文字を読むときに目を細めたり、腕を伸ばして見たりする

・視力が不安定に感じることがある

予防方法

老視(老眼)は自然な加齢による目の変化であり、完全に予防することはできません。しかし、進行を遅らせたり、症状を軽減するための方法はいくつかあります。以下に、老眼の進行を遅らせたり、視力に対する負担を減らすための予防法をいくつかご紹介します。

1. 目の健康を保つ生活習慣

目の健康を守るために、日常的なケアが重要です。以下の習慣を心がけることが、老眼の進行を遅らせる一助となります。

・バランスの良い食事

ビタミンA、C、E、亜鉛、オメガ3脂肪酸(魚など)を多く含む食事は、目の健康に良い影響を与えます。これらは目の細胞を保護し、視力の低下を遅らせる可能性があります。

・水分補給

目の乾燥を防ぐために、十分な水分を摂取しましょう。乾燥が進むと目の疲れや不快感を感じやすくなります。

2. 目の筋肉を鍛える

目の筋肉(特に毛様体筋)を鍛えることで、近距離の視力が向上したり、疲れにくくなったりすることがあります。

・目のストレッチ:

目を使う仕事が多い場合、定期的に目の運動を行うことが推奨されます。例えば、遠くの景色を見てから、近くの物に焦点を合わせる運動などです。

・休憩を取る

長時間近くの作業をしていると、目の筋肉が疲れてしまいます。1時間に1回は目を休め、遠くを見ることを意識しましょう(20-20-20ルール:20分ごとに20秒間、20フィート(約6メートル)先を見つめる)。

3. 紫外線対策

紫外線は目に負担をかけ、老化を早める原因となります。紫外線が目に与えるダメージを減らすために、以下の対策を取ることが重要です。

・サングラスをかける

UVカット機能付きのサングラスを着用し、紫外線から目を守りましょう。特に日差しが強い日や外で長時間過ごす時に役立ちます。

・帽子をかぶる

日差しを避けるために、帽子をかぶることも有効です。

4. 適切な視力補正

老眼が進行していると感じた場合、早期に適切な視力補正を受けることが重要です。近距離の視力が悪くなると、無理に目を細めたり、手元を遠ざけたりして視力を補おうとしますが、これが目の疲れを引き起こし、視力低下を早めることがあります。

・老眼鏡の使用

早期に老眼鏡を使うことで、目の疲れを軽減し、視力低下の進行を防ぐことができます。

・遠近両用眼鏡やコンタクトレンズ

近視や遠視を持っている場合、遠近両用のメガネやコンタクトレンズが有効です。

5. 禁煙と健康管理

・禁煙

喫煙は目に悪影響を与えることが知られています。加齢黄斑変性症や白内障などのリスクを高めるだけでなく、目の血流にも悪影響を及ぼします。

・健康的な生活習慣

高血圧や糖尿病など、視力に影響を与える病気を予防することも大切です。定期的に運動し、健康的な体重を保つことは目の健康にも良い影響を与えます。

6. ストレス管理

ストレスは体全体に悪影響を与えるだけでなく、目にも影響を与えることがあります。リラックスする時間を持つことや、目の疲れを和らげる方法(温かいタオルで目を温める、目のマッサージなど)を試すとよいでしょう。

7. 定期的な眼科の検査

定期的に眼科で目の健康チェックを受けることも、老眼の進行やその他の視力に関連する問題の早期発見に繋がります。40歳を過ぎたら、視力検査を定期的に受けることをお勧めします。

老眼は加齢に伴う生理的な変化なので完全に予防することはできませんが、上記の生活習慣や目のケアを意識的に取り入れることで、症状の進行を遅らせ、快適に視力を保つことが可能です。

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