緑内障は完全に予防することが難しい病気ですが、早期発見と適切な管理によって進行を抑えることは可能です。以下に、緑内障の予防や進行を遅らせるために役立つ方法を紹介します。
1. 定期的な眼科検診
緑内障は初期の段階で自覚症状がほとんど現れないため、早期発見が重要です。特に以下のようなリスクが高い方は、定期的に眼科で眼圧測定や視野検査を受けることが推奨されます。
・40歳以上の人(年齢とともに緑内障のリスクが増加します)
・家族に緑内障の人がいる(遺伝的要因が関与している場合があります)
・近視がある人(近視の度合いが強いと緑内障のリスクが高くなります)
・糖尿病や高血圧などの基礎疾患がある人
・ステロイド薬を使用している人(ステロイド緑内障のリスクがあります)
2. 眼圧を管理する
眼圧が高いことが緑内障の主な原因の一つです。眼圧が高い場合には、眼科で処方された薬(点眼薬など)で眼圧をコントロールすることが重要です。薬の使用を怠ることなく、定期的に眼圧をチェックしてもらい、医師と相談しながら治療を進めることが大切です。
3. 生活習慣の改善
いくつかの生活習慣が緑内障の進行に影響を与える可能性があります。以下の習慣を見直すことで、緑内障のリスクを減らすことができるかもしれません。
・健康的な食生活:ビタミンCやE、亜鉛、カロテノイド(例えば、葉物野菜に多く含まれるルテインなど)が豊富な食品を摂取することが、視神経を保護する手助けになる可能性があります。また、食物繊維が豊富な食事は眼圧の低下に寄与することがあります。
・規則正しい生活と十分な睡眠:体調を整えることで、目の健康にも良い影響を与えます。特に睡眠時に横になると眼圧が高くなることがあるため、横になっている時間を避けることや、睡眠中の姿勢に注意を払うことが重要です。
・運動:定期的な運動(特に有酸素運動)は眼圧を下げる効果があるとされており、緑内障予防に役立つ可能性があります。ただし、過度な運動や激しい負荷がかかる運動は、逆に眼圧を上昇させる場合があるため、適切な運動量を選ぶことが重要です。
4. 喫煙を避ける
喫煙は視神経の血流を悪化させる原因となり、緑内障を悪化させる可能性があります。禁煙することで、視神経への血流が改善され、緑内障の進行を遅らせることができるかもしれません。
5. 適切なストレス管理
ストレスが慢性的にかかると、眼圧が上昇することがあります。リラクゼーション法(深呼吸、瞑想、ヨガなど)を取り入れることで、ストレスを減らし、眼圧のコントロールに役立つ可能性があります。
6. 目を守る
外部の衝撃や刺激から目を守ることも重要です。例えば、スポーツや作業中に目を傷つけないように保護メガネを使用することが予防に役立ちます。また、目をこすらないことも大切です。こすりすぎることで、眼圧が一時的に上昇することがあります。
7. 薬の使用と医師の指示に従う
もし、眼科で眼圧が高いと診断された場合や緑内障と診断された場合は、処方された薬を定期的に使用し、定期的に眼科医とフォローアップを行うことが最も重要です。薬物療法やレーザー治療、手術などで緑内障の進行を抑えることが可能です。
8. ステロイド薬の使用に注意
ステロイド薬は眼圧を上昇させることがあり、長期間使用すると緑内障を引き起こす可能性があります。ステロイドを使用する場合、眼科で定期的に眼圧をチェックし、必要に応じて眼圧をコントロールする措置を取ることが重要です。
緑内障は進行性の病気であり、早期発見と治療が重要です。自覚症状が現れる前に定期的な眼科検診を受け、眼圧を管理することで、緑内障の進行を遅らせることができます。また、生活習慣を改善し、目を守ることが予防に繋がります。緑内障のリスクが高い人は特に注意が必要ですが、一般の人も早期発見のために眼科の検診を受けることが推奨されます。