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医療法人 一藤会ふじ眼科クリニック

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目の病気について緑内障目の病気一覧に戻る

緑内障(りょくないしょう)とは、眼圧が高くなることによって視神経が損傷し、視力が低下する病気です。視神経は目から脳へ視覚情報を伝える重要な役割を果たしており、この神経が損傷を受けると、視野が欠けたり、最終的には失明することもあります。

主な特徴

1.高眼圧

緑内障の最も一般的な原因は眼圧の上昇です。眼圧が高いと、視神経に圧力がかかり、神経が傷つきます。眼圧が正常範囲内でも緑内障を発症することもあり、これは「正常眼圧緑内障」と呼ばれます。

2.視野障害

初期段階では視野が少しずつ欠けていくため、本人が気づかないことが多いです。進行すると、視野が狭くなり、最終的には中心視力も失われることがあります。

3.症状の進行が遅い

緑内障は通常、初期には痛みや明らかな症状が現れません。進行が遅いため、早期に発見することが重要です。

主なタイプ

・開放隅角緑内障

最も一般的なタイプで、眼内の液体(房水)が流れる場所(隅角)に問題が起き、眼圧が高くなります。進行が遅く、初期には症状がほとんど現れません。

・閉塞隅角緑内障

房水の排出が急に阻害され、急激な眼圧の上昇が起こります。急性の発作が起こることがあり、痛みや視力低下を伴います。

・正常眼圧緑内障

眼圧が正常範囲内でも視神経が損傷するタイプです。原因は完全には解明されていませんが、血流の障害や遺伝的要因が関与していると考えられています。

緑内障のリスク要因

・年齢:特に40歳以上の人に多い。

・家族歴:親や兄弟に緑内障の人がいる場合、リスクが高くなります。

・高眼圧:眼圧が高いほど緑内障のリスクが高まります。

・その他の病歴:糖尿病、視神経の異常、近視などもリスク要因です。

緑内障の主な原因

緑内障の主な原因は、視神経への圧力(眼圧)が高くなることです。しかし、眼圧の上昇が直接的な原因である場合もあれば、その他の複雑な要因が関与している場合もあります。具体的な原因は以下のように分類できます。

1. 房水の排出障害(眼圧の上昇)

緑内障の最も一般的な原因は、眼内の液体である**房水(ほうすい)**の流れが悪くなることです。房水は目の前部(虹彩と角膜の間)に生成され、目の隅角(虹彩と角膜が接する部分)を通って排出されます。この排出がうまくいかなくなると、眼圧が上昇し、視神経に圧力がかかります。

・開放隅角緑内障では、房水が隅角で正常に流れ続けるものの、何らかの原因で流れが遅くなり、徐々に眼圧が上昇します。

・閉塞隅角緑内障では、隅角が閉じてしまい、房水の排出が急に妨げられ、急激に眼圧が上昇します。

2. 視神経への血流不足

眼圧が正常でも視神経が損傷することがあります。これを正常眼圧緑内障と呼びます。このタイプでは、眼圧が正常範囲内でも視神経への血流が不十分であることが原因とされています。血液循環の問題や視神経の微細な血管が詰まることが影響する可能性があります。

3. 遺伝的要因

緑内障には遺伝的な要因が強く関わっていることがわかっています。家族に緑内障の患者がいる場合、発症するリスクが高まることが知られています。特に開放隅角緑内障において、遺伝的な素因が関与する場合が多いです。

4. 加齢

年齢が上がると、緑内障のリスクが高くなります。40歳を過ぎると、眼圧が上がる傾向があり、それが緑内障を引き起こす可能性が高くなります。特に視神経が老化することで、眼圧が正常であってもダメージを受けやすくなることがあります。

5. 近視(近視性眼球膨張)

近視が進行している場合、眼球の形状が変化し、隅角が狭くなることがあります。これにより、房水の流れが悪くなり、眼圧が上昇することがあり、緑内障のリスクが増します。

6. 糖尿病・高血圧などの全身疾患

・糖尿病や高血圧は緑内障のリスク因子として知られています。これらの疾患が視神経や血管にダメージを与え、眼圧を上昇させる可能性があります。

・糖尿病は特に血流に影響を与えるため、視神経への血流が不足し、緑内障が進行しやすくなる場合があります。

7. 目の外傷や手術歴

過去に目を傷つけたり、手術を受けた経験がある場合、目の構造が変化して眼圧が上昇することがあります。例えば、目の手術後に隅角の構造が変化することがあり、その結果、房水の流れが悪くなることがあります。

8. ステロイド薬の使用

長期間のステロイド薬(特に点眼薬)使用が原因で眼圧が上昇し、緑内障を引き起こすことがあります。これをステロイド緑内障と呼びます。特にステロイドに敏感な人では、眼圧が異常に高くなることがあります。

9. その他の病歴

・視神経の異常:視神経が本来の構造と異なる場合、その部分が緑内障に対して弱いことがあります。

・目の感染症や炎症:例えば、ぶどう膜炎(目の内部の炎症)などの病気が原因で緑内障が引き起こされることもあります。

緑内障の原因は複雑であり、個々の患者によって異なることが多いです。そのため、定期的な眼科検診を受けて早期に発見することが重要です。

緑内障の主な症状

緑内障は、初期段階ではほとんど自覚症状が現れないことが多いため、進行するまで気づかないことがあります。しかし、症状が進行すると、以下のような視覚的な問題が現れます。

1. 視野欠損(視野狭窄)

最も典型的な症状は、視野の一部が欠けていくことです。最初は視野の端(周辺視野)から欠けていき、中心視野は比較的残ることが多いですが、進行すると視野が狭くなり、最終的には視野がトンネルのように狭くなることがあります。これを「トンネル視」と言います。

2. 視力の低下

視野欠損が進行すると、視神経の損傷が広がり、視力が低下します。特に、進行した緑内障では、中心視力も影響を受けることがあり、最終的には失明に至ることもあります。

3. 突然の視力の変化

急性の緑内障発作(特に閉塞隅角緑内障)では、急激に眼圧が上昇し、視力の急激な低下が起こることがあります。これには以下の症状が伴います:

・激しい眼の痛み

・視力の急激なぼやけや失明

・頭痛

・吐き気や嘔吐

・目の充血

4. 虹視(光の周囲に虹のようなリングが見える)

急性の緑内障発作時や、眼圧が非常に高い場合に、光源の周囲に虹のようなリング(ハロー)が見えることがあります。これは、眼の中での光の屈折異常による現象です。

5. 明るい場所での視覚の障害

特に高い眼圧が続いていると、光に敏感になり、明るい場所では視界がぼやけたり、まぶしく感じることがあります。

6. 視力のぼやけや違和感

緑内障が進行して視神経が損傷していくと、視力が徐々にぼやけることがあります。特に、視野欠損が進むにつれて、物の形や位置を正確に把握するのが難しくなることがあります。

7. 眼の圧迫感や痛み

慢性的な緑内障(開放隅角緑内障)の場合、通常は痛みが少ないですが、急性の発作型緑内障(閉塞隅角緑内障)では、眼の圧迫感や激しい痛みを感じることがあります。

8. 頭痛や吐き気

眼圧の急激な上昇に伴い、頭痛や吐き気、嘔吐を感じることがあります。これらは緑内障発作の一部で、特に閉塞隅角緑内障に多い症状です。

初期段階では症状が現れにくい理由

緑内障は非常に進行が遅いため、症状が出にくいことが特徴です。特に「開放隅角緑内障」のような慢性的なタイプでは、視野欠損が非常に徐々に進行するため、自覚することが難しいです。そのため、症状が出る頃には病気がかなり進行している場合が多いです。

進行のリスク**

もし視野欠損などの症状が現れた場合、緑内障はかなり進行している可能性があります。そのため、定期的な眼科検診が重要です。早期に発見すれば、適切な治療で進行を抑えることができます。

緑内障の症状は非常に進行が遅いため、視野欠損などの自覚症状が現れる頃には病気がかなり進行していることが多いです。そのため、特に40歳以上の方やリスクが高い人は、定期的に眼科で検診を受けることが非常に重要です。

予防方法

緑内障は完全に予防することが難しい病気ですが、早期発見と適切な管理によって進行を抑えることは可能です。以下に、緑内障の予防や進行を遅らせるために役立つ方法を紹介します。

1. 定期的な眼科検診

緑内障は初期の段階で自覚症状がほとんど現れないため、早期発見が重要です。特に以下のようなリスクが高い方は、定期的に眼科で眼圧測定や視野検査を受けることが推奨されます。

・40歳以上の人(年齢とともに緑内障のリスクが増加します)

・家族に緑内障の人がいる(遺伝的要因が関与している場合があります)

・近視がある人(近視の度合いが強いと緑内障のリスクが高くなります)

・糖尿病や高血圧などの基礎疾患がある人

・ステロイド薬を使用している人(ステロイド緑内障のリスクがあります)

2. 眼圧を管理する

眼圧が高いことが緑内障の主な原因の一つです。眼圧が高い場合には、眼科で処方された薬(点眼薬など)で眼圧をコントロールすることが重要です。薬の使用を怠ることなく、定期的に眼圧をチェックしてもらい、医師と相談しながら治療を進めることが大切です。

3. 生活習慣の改善

いくつかの生活習慣が緑内障の進行に影響を与える可能性があります。以下の習慣を見直すことで、緑内障のリスクを減らすことができるかもしれません。

・健康的な食生活:ビタミンCやE、亜鉛、カロテノイド(例えば、葉物野菜に多く含まれるルテインなど)が豊富な食品を摂取することが、視神経を保護する手助けになる可能性があります。また、食物繊維が豊富な食事は眼圧の低下に寄与することがあります。

・規則正しい生活と十分な睡眠:体調を整えることで、目の健康にも良い影響を与えます。特に睡眠時に横になると眼圧が高くなることがあるため、横になっている時間を避けることや、睡眠中の姿勢に注意を払うことが重要です。

・運動:定期的な運動(特に有酸素運動)は眼圧を下げる効果があるとされており、緑内障予防に役立つ可能性があります。ただし、過度な運動や激しい負荷がかかる運動は、逆に眼圧を上昇させる場合があるため、適切な運動量を選ぶことが重要です。

4. 喫煙を避ける

喫煙は視神経の血流を悪化させる原因となり、緑内障を悪化させる可能性があります。禁煙することで、視神経への血流が改善され、緑内障の進行を遅らせることができるかもしれません。

5. 適切なストレス管理

ストレスが慢性的にかかると、眼圧が上昇することがあります。リラクゼーション法(深呼吸、瞑想、ヨガなど)を取り入れることで、ストレスを減らし、眼圧のコントロールに役立つ可能性があります。

6. 目を守る

外部の衝撃や刺激から目を守ることも重要です。例えば、スポーツや作業中に目を傷つけないように保護メガネを使用することが予防に役立ちます。また、目をこすらないことも大切です。こすりすぎることで、眼圧が一時的に上昇することがあります。

7. 薬の使用と医師の指示に従う

もし、眼科で眼圧が高いと診断された場合や緑内障と診断された場合は、処方された薬を定期的に使用し、定期的に眼科医とフォローアップを行うことが最も重要です。薬物療法やレーザー治療、手術などで緑内障の進行を抑えることが可能です。

8. ステロイド薬の使用に注意

ステロイド薬は眼圧を上昇させることがあり、長期間使用すると緑内障を引き起こす可能性があります。ステロイドを使用する場合、眼科で定期的に眼圧をチェックし、必要に応じて眼圧をコントロールする措置を取ることが重要です。

緑内障は進行性の病気であり、早期発見と治療が重要です。自覚症状が現れる前に定期的な眼科検診を受け、眼圧を管理することで、緑内障の進行を遅らせることができます。また、生活習慣を改善し、目を守ることが予防に繋がります。緑内障のリスクが高い人は特に注意が必要ですが、一般の人も早期発見のために眼科の検診を受けることが推奨されます。

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