医療法人 一藤会

1.涙の分泌不足

目の涙腺から分泌される涙の量が足りない場合、乾燥が生じます。

2.涙の質の問題

涙の質が悪い場合（たとえば涙の油分が少ない場合）、涙が目の表面に長時間とどまらず、乾燥を引き起こすことがあります。

3.環境要因

空気が乾燥している場所、エアコンや暖房が効いている場所、風が強い場所などもドライアイの原因となることがあります。

4.長時間のパソコンやスマートフォンの使用

画面を長時間見続けることでまばたきの回数が減り、涙が蒸発しやすくなるため、ドライアイを引き起こすことがあります。

5.加齢

年齢を重ねると涙の分泌が減少するため、ドライアイが発症しやすくなります。

6.薬の副作用

一部の薬（抗ヒスタミン薬、血圧の薬など）もドライアイを引き起こすことがあります。

7.目の病気や手術後

角膜や結膜の疾患、または手術（例：レーシック手術後）も原因となる場合があります。

・目が乾燥する感じ

・目のかゆみや痛み

・目の異物感（ゴロゴロ感）

・目が疲れやすい

・目の充血

・視界がかすむことがある

・涙が異常に多く出る（反射的涙液）

ドライアイを予防するためには、目の健康を守るための日常的なケアが重要です。以下の予防方法を実践することで、ドライアイの症状を防ぎやすくなります。

1. 適切な環境を整える

・加湿をする

空気が乾燥していると涙が蒸発しやすくなるため、室内に加湿器を使ったり、湿度を適切に保つことが大切です。特に冬の乾燥した季節やエアコンを使用する時期には効果的です。

・エアコンや暖房の風を避ける

風が直接顔に当たらないようにし、特にエアコンや暖房の効いている部屋では、風の影響を最小限に抑えましょう。できれば、顔に風が当たらない位置に座るようにします。

・目を守る

外出時に風や紫外線から目を守るため、サングラスや風よけの眼鏡をかけると良いです。特に風が強い日や寒い日には有効です。

2. パソコンやスマートフォンの使用を工夫する

・定期的に休憩を取る

長時間パソコンやスマートフォンを使用する場合、20〜30分ごとに目を休めることが大切です。目を休めるためには、画面を見ていない方向に視線を向けたり、遠くのものを見る「20-20-20ルール」を実践すると良いです。つまり、20分に一度、20フィート（約6メートル）先のものを20秒間見るという方法です。

・まばたきを意識する

パソコンやスマートフォンを見ているとまばたきの回数が減り、涙が蒸発しやすくなります。まばたきを意識的に増やすようにすると、目の表面が潤い、ドライアイの予防に繋がります。

・画面の明るさを調整する

画面の明るさを目に優しいレベルに調整し、画面の反射を減らすために、画面の角度を調整すると良いです。また、目に負担をかけないために、照明の配置にも気をつけましょう。

3. 目のケアをする

・目薬を使う

目が乾燥しやすいと感じたら、人工涙液を使って潤いを補うと効果的です。仕事中や外出時にも持ち歩いて、乾燥を感じたら使用しましょう。

・まぶたの清潔を保つ

まぶたに油分や汚れがたまると、涙の質が悪くなることがあります。まぶたの上を優しく温めてから、クレンジング用の専用のシートで清潔に保つことが推奨されます。

4. 生活習慣を改善する

・水分をしっかり摂る

体内の水分が不足すると涙液の分泌が減少する可能性があるため、十分な水分を摂取することが重要です。1日に1.5〜2リットルの水分を目安に摂取しましょう。

・バランスの取れた食事

オメガ-3脂肪酸（魚、亜麻仁油、チアシードなど）を多く含む食べ物を摂取することで、涙の質が改善されることがあります。ビタミンAやビタミンCを含む食品も目に良いとされています。

・禁煙

喫煙は目の血行を悪化させ、涙の分泌を減少させる原因となります。ドライアイを予防するためには、禁煙することが効果的です。

5. 目の病気や異常に注意する

・定期的な眼科検診

目の健康状態をチェックするため、定期的に眼科で検診を受けることが大切です。早期にドライアイを発見し、適切な対処をすることが予防に繋がります。

・目に異物感や違和感があった場合、早めに受診する

ドライアイの初期症状に気づいた場合は、自己判断せずに眼科で診察を受けることが重要です。早期に対応することで、症状の悪化を防ぐことができます。

これらの予防方法を生活に取り入れることで、ドライアイのリスクを減らし、目の健康を守ることができます。