生涯良く見えて、快適で充実した人生を。

医療法人 一藤会ふじ眼科クリニック

社保・国保 各種保険取扱い
労災・難病・生活保護指定医療機関
自賠責保険取り扱い

目の病気について霰粒腫目の病気一覧に戻る

霰粒腫(さんりゅうしゅ)とは、まぶたにできる良性の腫瘤(しゅりゅう)で、まぶたの油腺が詰まることによって発生します。この油腺は通常、まぶたを保護するために分泌される脂肪を生成しており、これが何らかの理由で詰まると、炎症を引き起こし、腫瘍状の塊が形成されます。

霰粒腫の主な原因

霰粒腫(さんりゅうしゅ)の主な原因は、まぶたにある「マイボーム腺」と呼ばれる油分を分泌する腺が詰まることです。この腺が詰まることにより、分泌物がまぶたの内部にたまり、炎症が引き起こされ、腫瘤(しゅりゅう)が形成されます。具体的な原因としては、以下のようなものが考えられます。

1. マイボーム腺の閉塞

マイボーム腺が何らかの理由で詰まることが最も一般的な原因です。腺内に分泌される油分が滞ると、腺内で固まって塊になります。

2. 油分の分泌異常

油分(皮脂)の過剰分泌や質が悪化すると、マイボーム腺の出口が詰まりやすくなります。これが霰粒腫の原因になることがあります。

3. まぶたの感染症や炎症

まぶたの他の炎症(例えば、麦粒腫(ものもらい))が霰粒腫に進展することがあります。麦粒腫は通常、感染によって膿がたまる病気ですが、これが治癒する過程で霰粒腫になることもあります。

4. 乾燥や目の刺激

長時間の乾燥、埃や汚れ、化粧品の残りなどが目に入ると、マイボーム腺が刺激され、腺内の分泌物が固まりやすくなります。

5. 不衛生な手やタオル

目を触るときに不衛生な手で触れることや、汚れたタオルや枕カバーを使うことで、まぶたに細菌が入り、腺が詰まりやすくなることがあります。

6. 慢性疾患や体質的な要因

皮膚疾患(例えば、アトピー性皮膚炎や皮脂腺の異常)など、皮膚が乾燥しやすかったり、過剰に油分を分泌したりすることが霰粒腫のリスクを高めます。

糖尿病などの慢性疾患がある場合、免疫機能の低下により霰粒腫が発生しやすくなることがあります。

7. 加齢やホルモンの変化

加齢により皮脂の分泌が変化し、マイボーム腺が詰まりやすくなることがあります。また、ホルモンバランスの変化も影響を与えることがあります。

霰粒腫は通常、良性の腫瘍であり、深刻な病気に発展することはありませんが、原因を特定して適切に対応することが予防に繋がります。

霰粒腫の主な症状

霰粒腫(さんりゅうしゅ)の主な症状は、まぶたに現れる小さな腫れや塊ですが、個々の症例によって異なることがあります。一般的な症状には以下のようなものがあります。

1. まぶたに硬い塊ができる

霰粒腫の最も特徴的な症状は、まぶたに小さな硬い塊が現れることです。この塊は通常、無痛であり、目立つことは少ないですが、見た目には腫れが感じられることがあります。

2. 腫れや膨らみ

塊が大きくなると、まぶたが膨らんで目元が腫れて見えることがあります。この腫れは、特にまぶたの上部に発生することが多いです。

3. 赤みや炎症

初期段階で霰粒腫が炎症を伴うことがあり、まぶたが赤くなることがあります。特に、霰粒腫が細菌感染を引き起こすと、炎症が強くなり、まぶたが赤く腫れることがあります。

4. 痛みや圧痛

霰粒腫は通常無痛ですが、腫れが大きくなるか、感染を伴うと痛みを感じることがあります。また、触れると圧痛があることもあります。

5. 目の不快感

霰粒腫が大きくなると、目を開けるときに違和感を覚えることがあります。特に、腫れた部分がまつ毛の近くにあると、まぶたが重く感じたり、目を閉じる際に引っかかる感じがすることがあります。

6. 目の乾燥や異物感

霰粒腫が原因で、目が乾燥したり、異物感を覚えることがある場合もあります。これらは、マイボーム腺が詰まり、油分の分泌が正常に行われなくなるためです。

7. 視力への影響(稀)

霰粒腫が非常に大きくなると、まぶたを圧迫して視界を遮ることがありますが、これはまれです。通常は視力に影響を与えることはありません。

8. 再発や複数の霰粒腫

霰粒腫は再発することがあり、特に複数回発生することがあります。これは、マイボーム腺の働きが正常に戻らない場合や、治療が不十分だった場合に起こることがあります。

霰粒腫は、基本的には良性の腫瘍で、悪化して重篤な疾患に発展することはまれです。しかし、もし霰粒腫が痛みを伴ったり、腫れが急激に大きくなったりする場合は、細菌感染や他の眼科的な問題が原因である可能性もあるため、早めに眼科医に相談することが重要です。

予防方法

霰粒腫(さんりゅうしゅ)の予防には、主に目の衛生管理や、マイボーム腺が詰まらないようにすることが重要です。以下の予防法を実践することで、霰粒腫のリスクを減らすことができます。

1. まぶたの清潔を保つ

まぶたや目元を清潔に保つことが最も基本的な予防法です。特にメイクをした後は、しっかりとクレンジングをして、目元に汚れや化粧品が残らないようにしましょう。残ったメイクや汚れは、マイボーム腺を詰まらせる原因になります。

2. 温湿布を使う

まぶたを温めることで、マイボーム腺が詰まりにくくなります。毎日、清潔なタオルを使ってぬるま湯で湿らせたものを、まぶたに数分間あてると、油分が固まりにくくなります。これを温湿布として行うと、霰粒腫の予防になります。

3. 目を触らない

手が汚れていると、目に細菌が入って霰粒腫の原因になることがあります。特に、目をこすらないように注意しましょう。目に触れる前には必ず手を洗うことが大切です。

4. 目を乾燥させない

目が乾燥すると、油分の分泌が不安定になり、マイボーム腺が詰まりやすくなります。人工涙液を使って目の乾燥を防ぐことや、乾燥した環境(エアコンや暖房など)に長時間さらされないように気をつけることが予防につながります。

5. 定期的な眼科検診

目の健康を定期的にチェックし、まぶたやまつ毛の異常を早期に発見することが重要です。特に、アトピー性皮膚炎や乾燥症、糖尿病などの慢性疾患を抱えている人は、霰粒腫が発生しやすくなるため、定期的に眼科を受診して、早期に対処することをお勧めします。

6. 健康的な生活習慣

バランスの取れた食事や十分な睡眠、ストレス管理が、皮脂腺の正常な働きをサポートし、霰粒腫の予防に役立ちます。特にビタミンAやオメガ3脂肪酸を多く含む食品は、目の健康に良いとされています。

7. 目の周りの皮膚ケア

目元の皮膚が乾燥していると、マイボーム腺が詰まりやすくなるため、目元の保湿を適切に行いましょう。目元用の専用クリームを使用することも有効です。

8. まつ毛のケア

まつ毛が汚れていると、マイボーム腺が詰まりやすくなります。まつ毛の根元を清潔に保つために、専用のまつ毛ブラシやメイク落としを使って、優しく洗浄することを心がけましょう。

9. 目に刺激を与えない

強い風や埃っぽい環境など、目に対して刺激の強い場所に長時間いることは避け、目元を保護することが大切です。外出時は、サングラスやゴーグルを使用すると、目の乾燥や刺激を防げます。

これらの予防法を日常生活に取り入れることで、霰粒腫の発生リスクを低減させることができます。特に、目元の衛生管理や、まぶたの油腺が詰まりにくいようなケアが重要です。また、もし霰粒腫ができた場合でも、早期に適切な治療を行うことで、進行を防ぐことができます。

WEB予約

現在の待ち時間

ふじ眼科通信

LINE