急性緑内障発作の主な原因
急性緑内障発作の主な原因は、房水の排出が急激に妨げられることによって眼圧が急上昇することです。具体的な原因には以下のようなものがあります:
1. 前房角の狭窄
急性緑内障発作の多くは、眼の前房角(虹彩と角膜の間の隙間)が狭くなり、房水(眼の中の液体)がうまく排出されないことによって引き起こされます。この狭窄は、遺伝的要因や解剖学的特徴(例えば、目の構造が小さいなど)が関係しています。
2. 虹彩と角膜の接触窄
前房角が狭くなると、虹彩(目の色の部分)と角膜(目の最前面)が接触し、房水の排出を妨げることがあります。これが急性の眼圧上昇を引き起こします。
3. 瞳孔の拡大(薬剤や暗い環境)
瞳孔が広がると、虹彩が前房角をさらに塞ぎ、房水の流れが制限されることがあります。例えば、暗い環境で瞳孔が拡大したり、緑内障を持っている人が抗コリン薬や抗ヒスタミン薬など瞳孔を拡げる薬を使用した場合、急性発作を引き起こすことがあります。
4. ストレスや疲労
強いストレスや身体的な疲れ、急激な体位変換なども、急性緑内障発作の引き金になることがあります。特に、もともと狭い前房角を持っている人では、瞳孔が大きくなることにより発作が起きやすくなります。
5. 加齢
加齢に伴って目の解剖学的な変化が生じ、前房角が狭くなり、房水の排出が難しくなることがあります。このため、高齢者では急性緑内障発作が起こりやすくなります。
6. 目の手術や外傷
眼の手術や外傷が原因で、前房角が狭くなることもあります。例えば、白内障手術後などに急性緑内障発作が発生することがあります。
急性緑内障発作は、早期に治療をしないと視力の喪失を引き起こす可能性があるため、症状が現れた場合はすぐに眼科を受診することが重要です。