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医療法人 一藤会ふじ眼科クリニック

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目の病気について急性緑内障発作目の病気一覧に戻る

急性緑内障発作は、眼圧が急激に上昇することで視力に影響を及ぼす眼の病気です。通常、虹彩と角膜の間にある隙間が狭くなることで、房水の排出が妨げられ、眼圧が急激に上がります。症状には、激しい眼の痛み、頭痛、吐き気、視力低下などが含まれます。発作が起きると、早急な治療が必要です。

急性緑内障発作の主な原因

急性緑内障発作の主な原因は、房水の排出が急激に妨げられることによって眼圧が急上昇することです。具体的な原因には以下のようなものがあります:

1. 前房角の狭窄

急性緑内障発作の多くは、眼の前房角(虹彩と角膜の間の隙間)が狭くなり、房水(眼の中の液体)がうまく排出されないことによって引き起こされます。この狭窄は、遺伝的要因や解剖学的特徴(例えば、目の構造が小さいなど)が関係しています。

2. 虹彩と角膜の接触窄

前房角が狭くなると、虹彩(目の色の部分)と角膜(目の最前面)が接触し、房水の排出を妨げることがあります。これが急性の眼圧上昇を引き起こします。

3. 瞳孔の拡大(薬剤や暗い環境)

瞳孔が広がると、虹彩が前房角をさらに塞ぎ、房水の流れが制限されることがあります。例えば、暗い環境で瞳孔が拡大したり、緑内障を持っている人が抗コリン薬や抗ヒスタミン薬など瞳孔を拡げる薬を使用した場合、急性発作を引き起こすことがあります。

4. ストレスや疲労

強いストレスや身体的な疲れ、急激な体位変換なども、急性緑内障発作の引き金になることがあります。特に、もともと狭い前房角を持っている人では、瞳孔が大きくなることにより発作が起きやすくなります。

5. 加齢

加齢に伴って目の解剖学的な変化が生じ、前房角が狭くなり、房水の排出が難しくなることがあります。このため、高齢者では急性緑内障発作が起こりやすくなります。

6. 目の手術や外傷

眼の手術や外傷が原因で、前房角が狭くなることもあります。例えば、白内障手術後などに急性緑内障発作が発生することがあります。

急性緑内障発作は、早期に治療をしないと視力の喪失を引き起こす可能性があるため、症状が現れた場合はすぐに眼科を受診することが重要です。

急性緑内障発作の主な症状

急性緑内障発作は、眼圧が急激に上昇することによって発生し、いくつかの特徴的な症状を伴います。これらの症状は非常に強く、早急な治療を必要とすることが多いため、注意が必要です。主な症状は以下の通りです。

1. 激しい眼の痛み

急性緑内障発作の最も特徴的な症状は、片方または両方の目に感じる激しい痛みです。痛みはしばしば深刻で、目の奥に響くような鈍い痛みを伴い、時間が経つにつれて強くなることがあります。

2. 視力の急激な低下

眼圧が急激に上がることで、視力が突然低下することがあります。視界がぼやけたり、霧がかかったように見えることがあります。進行が早いため、視力が数時間で著しく悪化することもあります。

3. 虹視(にじし)

明るい光の周りに虹のような輪が見える症状(虹視)が現れることがあります。これは、眼圧が高いため、光が目の中で異常に屈折することが原因です。

4. 頭痛

急性緑内障発作に伴い、強い頭痛が起こることがあります。特に、目の周りや額に集中する痛みが多いです。この頭痛は眼の痛みと一緒に現れることが一般的です。

5. 吐き気・嘔吐

高い眼圧により、体に強いストレスがかかるため、吐き気や嘔吐を伴うことがあります。これは、急性緑内障発作による全身症状の一部です。

6. 瞳孔の異常

急性緑内障発作では、瞳孔が拡大して動きが鈍くなることがよくあります。暗い場所では瞳孔が通常拡大しますが、発作時にはこれが異常に強くなり、光に対する反応が鈍くなります。

7. 眼の充血(赤み)

眼圧が急上昇すると、血管が拡張して目が赤く充血することがあります。特に目の白い部分(結膜)が赤くなることが一般的です。

8. 視野欠損

視野の一部が見えなくなる、または見えにくくなることがあります。発作が進行すると、視野の中心部や周辺部が欠けることがあり、視力の喪失が進行する可能性があります。

9. 全身的な不調(動悸、呼吸困難など)

視極度の眼圧上昇により、全身に影響を与えることもあります。動悸や呼吸困難などの症状が現れることがあり、これがさらに発作の深刻さを増します。

急性緑内障発作は放置すると、視力の恒久的な喪失を引き起こすことがあるため、症状が現れた場合は直ちに眼科を受診し、緊急治療を受けることが重要です。早期に治療を受けることで、視力の回復や症状の改善が期待できます。

予防方法

急性緑内障発作は、眼圧が急激に上昇することによって発生し、緊急治療が必要な病状です。完全に予防することは難しい場合もありますが、発作のリスクを減らすためのいくつかの方法があります。以下に、急性緑内障発作の予防法を挙げます。

1. 定期的な眼科検診

急性緑内障発作は、特に前房角が狭い(狭隅角)場合にリスクが高まります。そのため、定期的な眼科検診を受けて眼圧や視神経の状態をチェックし、緑内障の早期発見に努めることが大切です。特に、家族に緑内障の人がいる場合や、40歳以上の人は定期的に検診を受けることが推奨されます。

2. 薬の使用に注意

瞳孔を拡げる薬(抗コリン薬や一部の抗ヒスタミン薬、鎮痛薬など)や、眼圧を上昇させる可能性のある薬を使用する際は、必ず医師に相談してください。これらの薬が引き金となり、急性緑内障発作を引き起こす可能性があるため、緑内障の既往歴がある場合は、使用を避けるか、医師の指導の下で使用する必要があります。

3. 暗い場所での長時間の滞在を避ける

瞳孔が大きくなると、前房角が狭まり、房水の排出が妨げられる可能性があります。暗い場所では瞳孔が拡大しやすいため、長時間暗い環境にいることを避けると良いでしょう。また、急激な光の変化(明るい場所から暗い場所への移動)も避けることが推奨されます。

4. 視力に異常を感じたら早期に相談

視力のぼやけや虹視(光の周りに虹が見える現象)、目の痛み、頭痛などの症状が出た場合は、急性緑内障発作の前兆である可能性があるため、すぐに眼科を受診することが重要です。早期に発作を発見し、治療を受けることで、視力を守ることができます。

5. 遺伝的リスクがある場合の早期対応

もし家族に緑内障の患者がいる場合や、自身が緑内障のリスクが高いと感じる場合(例えば、近視が強い、高齢、アジア人などの特定の人種に多い)、早期に眼科で前房角の状態をチェックし、必要に応じて予防的な措置を取ることが大切です。場合によっては、薬物治療やレーザー治療を行い、発作のリスクを低減することがあります。

6. 適切な治療と管理

緑内障の治療には、点眼薬や経口薬で眼圧を下げることが一般的です。すでに緑内障が診断されている場合は、医師の指導に従い、定期的に眼圧を管理することが重要です。治療を怠ると、急性緑内障発作を引き起こす可能性が高まります。

7. 水分摂取に注意

一度に大量の水を飲むと、眼圧が一時的に上昇することがあります。急性緑内障発作のリスクが高い場合、急激な水分摂取を避け、日常的に適切な量の水を飲むことが推奨されます。

8. 生活環境の工夫

特に目の健康に配慮した生活環境を整えることも予防に役立ちます。例えば、作業や読書の際には十分な照明を確保し、長時間のパソコン作業を避けるなど、目にかかる負担を軽減することが有効です。

9. レーザー治療や手術

緑内障のリスクが高く、発作を繰り返す可能性がある場合は、レーザー治療(レーザー虹彩切開術)などの手段を使って前房角を広げることがあります。この治療により、房水の排出が改善され、急性緑内障発作を予防できる場合があります。

急性緑内障発作は、早期の発見と治療が非常に重要です。発作を予防するためには、定期的な眼科検診と自己管理が大切です。特に症状を感じたときには、早急に眼科を受診することが予後を大きく改善するための鍵となります。

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